高齢者施設の種類と家族に合った選び方とは?
年齢を重ねるとともに、これまでと同じ暮らし方では体がつらいと感じることが増えてくるもの。
また、お住まいの地域によっては徒歩での買い物もままならない状況にあるなど「あと5年もすれば自分で買い物へ行くのは無理になるかも?」と考えている方もいらっしゃることでしょう。
そこで今回は、老後の住まいについて、あなたとご家族に合った選び方をお話していきます。
1: 自宅での生活に必要な5つのこと
自宅での暮らしは十分に慣れているので、大きなストレスはないですよね。
でも、いつまで自宅での生活が可能なのかを考えると、誰もが不安になるものです。
そこで今後の生活に必要となる5つの条件を確認し、慣れた自宅での生活を続けるのか、それとも住み替えるのか、または高齢者施設への入居を検討するのかどうかを考えていきたいと思います。
(1)自宅の状態
- 階段は多い?
- 玄関の段差は高い?
- 部屋の敷居(段差)は多い?
- 廊下や洗面所、トイレの広さは?
年齢が進むにつれ、安全安心に暮らすためには自宅のバリアフリー化が必要になります。
(2)地域での暮らしやすさ
- 歩いて買い物へ行くにはお店が遠い。
- 駅は遠く、バスは1時間に1本で便が悪い
高齢者にとって、日々の買い物や交通機関の利便性はこれまで以上に切実です。
(3)病院や相談できるところ
- お近くに、すぐに通える医療機関は?
- 体の不調や生活の悩みを相談できるところは?
近くに頼れる場所や相談できる人がいれば、体も心も楽になるものです。
(4)ご家族の事情
- 老後を考えたときにあなたやご家族が心配なことは?
- 万が一の場合、生活を支えてくれる人は?
どのご家庭にもそれぞれの事情があることでしょう。
(5)お金
- 年金はいくらくらい?
- 貯金など老後資金の準備は?
ご自宅での生活環境を整えるためには、リフォームが必要になることもあります。
2: いつ住み替えるかは計画的に
現在のお住まいの状況によって、住み替える時期が変わってきます。
(1)郊外の一戸建て
郊外の場合、家のまわりに坂道や曲がりくねった細い道などが多いものです。
自然豊かな地域なら、側溝や畑、田んぼなどの道はバランスをちょっと崩しただけで転倒してしまう危険性もあります。
また、買い物へ歩いて行けなかったり、交通の便が悪くて外出すると1日がかり…ということもあるのではないでしょうか。
さらに戸建ての場合、どうしても家の外にも内にも段差が増えてしまい、膝や腰が痛いときにはつらい生活を余儀なくされがちです。
こういった状態でも、家族が一緒に暮らしているのであれば助けてもらえますので、住み替え時期は「要介護」になる直前でも何とかなります。
一方、家族が遠方にいる場合は身近に頼れる人がいないため、住み替え時期は「要支援」となる前に計画するのが良いでしょう。
そして「要支援2」と認定される頃には、住み替えに向けて具体的な行動を起こしておくと安心です。
(2)都心のマンション
都心の場合、買い物する場所や交通の便が良く、病院なども近くにあるため郊外よりも安心できます。
また、マンションの場合、一戸建てよりも段差が少ないため家の中で事故が起こる可能性も下がります。
近くに家族がいらっしゃらない場合でも、住み替えを考えるのは「要支援2」と認定される頃でも良いでしょう。
具体的な住み替えは、「要介護1」と認定されたときに行動を起こしても何とかなります。
このように、どのような状況に住んでいるのかで、住み替えを考える時期や具体的な行動を起こす時期が変わってきます。
これらのタイミングを理解しておけば、いざというときにも慌てる必要がありません。
今のままでも住める「限界時期」を、状況によって見極めるようにしましょう。
3: 高齢者施設の種類
住み替えを検討する中で、高齢者施設を選ぶという選択肢もあります。
高齢者施設には以下のような種類があります。
<公的施設>
特別養護老人ホーム:要介護3以上の高齢者が入居できる比較的費用が抑えられた施設
介護老人保健施設:自宅復帰に向けて機能回復訓練を行う施設
介護療養型医療施設:長期療養が必要な高齢者に介護とともに医療サービスを提供する施設(2024年3月末に全面廃止予定)
介護医療院:介護療養型医療施設の代わりとして2018年4月に新設された施設
ケアハウス:自立型と介護型があり、生活が困難な方が自治体の助成を受けて入居できる施設
シルバーハウジング:バリアフリー化された公営・公団住宅で介護必要時には在宅介護サービスを利用
<民間施設>
介護付き有料老人ホーム:介護保険を利用した24時間介護が受けられる施設
住宅型有料老人ホーム:併設または外部の介護サービスを選択して利用できる施設
サービス付き高齢者向け住宅:生活相談などを受けながら、併設または外部の介護サービスを選択して利用できる施設
グループホーム:認知症の高齢者を対象にした小規模介護施設
シニア向け分譲マンション:バリアフリー住宅となっている高齢者向け分譲マンション
4: 自分に合ったタイプを見つけよう
高齢者施設へ住み替えを考えるとき、ご本人やご家族の希望はとても大切です。
そして、その中でも「どういった暮らしを望んでいるのか」を尊重することです。
世間一般で言われるような「良い・悪い」で決めるのではなく、今のままお住まいになる場合も含めて、
- 安心安全な暮らし
- 自由な暮らし
どちらを望んでいるのかをじっくり相談すると良いでしょう。
また、介護に対する要望や周囲との交流など、入居されるご本人のストレスにならない環境を備えた施設を選びたいものです。
5: 認知症の場合は症状の把握から
もし認知症を患っている場合は症状によって選択肢が変わってきます。
自宅での介護も可能ですが、24時間見ていることはできませんので、物忘れのレベルが高くなってきた場合には難しいかもしれません。
施設の場合は、認知症の症状によって受け入れ条件が異なります。
健康で家事ができ、人とのコミュニケーションが取れる方なら、認知症高齢者グループホームが適しているでしょう。
物忘れのレベルが高くなり、体の動きにも不自由さが出てきている場合ですと、介護付き有料老人ホームや特別養護老人ホームが検討対象に。
あとは、ご本人のプライバシーがどれくらい守られるのかなど、暮らしの中で重視したい部分が望めるのかどうかを私たちのような高齢者施設紹介会社へ相談することをおすすめします。
6: まとめ
高齢になれば、誰もが少しずつ体に不調を覚えたり、前とは同じように動けなくなったりするものです。
そうなると外出が面倒になったり、食事なども手を抜いてしまい、「低栄養」の結果「寝たきり」になる方もゼロではありません。
このような状況になる前にー。
ご本人が元気なうちにー。
住み替えについて検討してみてほしいのです。
このような高齢者施設の種類や家族に合った選び方についてのご相談は、湘南エリアの高齢者の住まい選びのパートナー「老人ホーム・介護施設紹介プラザ シーガルケア」へ。
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